4か月振りのスニーカー
スニーカーは放っておかれた
4か月もだ
寒い玄関の前で、主人に紐も通さず足も通されず
始まりは10月の日曜日だった
汚くなったから洗おうと言われ洗剤で力強くこすられ、日光浴をした
見違えるほどきれいにはならなかったけど…
そして次の日家の中に入れてくれるまでは良かった
そこまでは!
そこからスニーカーはずっと放っておかれた
寒い玄関の隅で
正月が過ぎてようやく主人はスニーカーに紐を通してくれた
ようやく履く気になったか、捨てられると思ったぞと悪態をつくが内心うれしかったかもしれない
あくる日、主人は履いていってくれた
主人はつぶやく
「足が冷たいし、小指が痛い」
帰ってみると小指の爪に血が少しにじんでいた
暖かくなるまで、もしかしたら履かれないかもしれない