土曜日の朝は掃除から始まった
朝起きれば部屋は混沌としていた。
服は机や椅子に引っかかったまま放置され、
仕事用のリュックと手提げ鞄が昨日帰ってきて中の荷物を散らかされたまま口を開いている。
そして、貯められたゴミがゴミ箱いっぱいに詰められている。
昨日は珍しく飲み会であった。
私はアルコールを飲まないため食事会という言葉の方が正しそうだが。
そのためでもなんでもないのだが、色々なものを後回しにした痕跡が部屋の随所にみられる。
兎にも角にもまずは顔を洗い、朝ごはんの用意をする。
昨日外食したために食べ損ねたポテトサラダを冷凍の食パンの上にのせトースターで焼く。
ジジジと音と熱を発しながら焼いている間、今日が洗濯物を洗う日だったことを思い出し、あらゆるものを洗濯機に詰め込みスタートボタンを押す。
黒焦げ一歩手前のトーストをトースターから取り出し、洗濯機の動いている音をBGMに食べる。
食べながらYouTubeを見ていれば洗濯機が終わりを告げるブザーを鳴らす。
その音を聞き、重い腰を上げる。
さて、ここからが本番だ。
食器を持って立ち上がり、洗濯物を干す前にそのままその食器を洗う。
皿とコップしかないためあっという間だ。
隣のコンロをチラリと見ると汚れが目立ったため後で掃除をするリストに追加した。
時間を見るとゴミを捨てる時間がそろそろ危なかったので、ゴミをまとめ、ゴミ出しに行く。
帰宅。
終わりのブザーを鳴らした洗濯機を開けてみるとそこには白いものがところどころに散らばっていた。
やってしまったというやつだ。
じっくり見てみるとどうやらそれはティッシュのようだった。
「よくあるやつやん」と独り言をもらしつつ、どうして今日・今回に限ってやってしまったんだとネガティブにならざるをえなかった。
落ち込んでも仕方ないので無心になって干し始める。
干すそばからふやけたティッシュがぽとぽと落ちる。
床掃除も追加された。
すべて干し終わり、手にコロコロとフローリング用ウェットシートを携え、床掃除に取り掛かる。
洗濯物から落ちたふやけたティッシュをコロコロで取り、ウェットシートでサボっていた床掃除をする。
膝をつきながらコロコロするのに疲れた。
だが、仕事はまだある。
床掃除をしている最中、視界にチラチラうつった散乱した衣類を畳み、タンスにしまう。
後回しにしていたコンロ周りの掃除、トイレ掃除…。
気がついたらお昼ご飯。
レンジでパスタを茹で、食べて、また洗う。
お疲れ様でした。